片足つっこみたい

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映画『ケンとカズ』

先日開催された『全員死刑』のイベントでキャストのみなさんに興味を持ち、

毎熊克哉さんと藤原季節さんが出演している映画、『ケンとカズ』を観てみました。

(ネタバレが含まれているかもしれないです。ご注意願います。)

 

・映画情報

『ケンとカズ』(2015年)監督:小林紘史 配給:太秦

 キャスト:カトウシンスケ、毎熊克哉、飯島珠奈、藤原季節、高野春樹

 

 

・あらすじ(公式HPより引用)

郊外の自動車修理工場を隠れみのに、覚醒剤の密売をするケンとカズ。ケンは恋人の早紀が妊娠したこと、カズは認知症である母を施設に入れる為、金が必要なことを言えずにいた。敵対グループと手を組み密売ルートを増やしていく2人だったが、ヤクザの追い込みもあり次第に追いつめられていく――。

 ポスターだけ見るとちょっとほろ苦い青春映画みたいなイメージなのは私だけ…?

そしてこの写真だと主演のカトウシンスケさんがハーフに見えるけど実際どうなんだろう。

 

車内からで何やら揉めているケン(カトウシンスケ)とカズ(毎熊克哉)と同じ工場で勤務するテル(藤原季節)。カズは近くの車に難癖つけに行くようにテルに指示するが、テルはいまいち要領を掴んでおらずに、逐一質問をする。そんなテルにしびれを切らすカズ。しぶしぶ車へ向かうテル。

 

この藤原季節君の表情がなんとも言えない!良い感じで映画を和らげてくれるキャラクター。緊張感がない感じも、会社の中の「ザ・若手」の印象で、先輩二人の大人感を強調してる。

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テルは渋々前方の車(客?)に難癖をつけに行くと、早速殴られてしまう。それをみて車を発信し、ケンとカズもテルの元へ向かう。

小ぶりのハンマーで揉めた客の指を潰すカズに対して、やや引き気味のケン。そして場数をこなしている最中なのか、光景のグロさに耐えられずに吐いてしまうテル。

 

そんなシーンとは一転して自動車工場の休憩室で、週刊誌の袋とじを開くシーンなどもあり、「覚せい剤の密売人」という職業を持っていても普通の人と同じように暮らしていることを認識させられた。

 

学歴社会には参加せず、富裕層にはなれなくて、だけどそれでも職につき家族を持ち雑談が出来る仕事仲間が居る。満足ではないけどそこそこ幸せな生活を送っている中、訪れる大人としての責任と将来の不安。今まで若さにかまけて見てみぬフリをしてきたものがついに現れる。

ケンとカズは将来のために敵対グループの覚醒剤を売ることになるのだが、まあ、現実はそんなに簡単にハッピーエンドにはさせてくれない。

 

このような日本の貧富さとか、覚醒剤が蔓延している社会とか、私自身から遠いと感じているものを見るのは好きじゃない。(そのため、激録・警察密着24時!とかも苦手。)だけど、終わり方はさっぱりとしていて(無駄に間延びせず)良かった。もっとドロドロ・グロ系かと思ってたけど、適度にテンポよく清々しくて鑑賞後も良い気持ちでした。